近頃のビル

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最近、この手のビルばっかりですね。ミニマリズムでかっこいいのかどうか知りませんが、初めて来た客はどこへ行ったらよいのかサッパリわからーん!

ようやくエレベータを見つけても、その箱が上に行くのか下に行くのか、表示が無いからわからーん!

で、この手の特注と思しきエレベータ、ひどく遅くて、しかも動きがガタガタしています。単なる低品質なのか故障なのかようわからーん!

こんなビルを作らせているメーカーのコンピュータはどうなんだろ?と思い直して何も買わずに帰って来た私です。

建築家も工業デザイナーも、「機能美」と「デザイン偏重」の違いくらいわかってほしいものです。しかし、どうしても排除できなかった消火器が痛々しいな・・・

ベトナム美食(と、ひとつの疑問)


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ハノイ滞在最終日、日本一ハノイに詳しいという先生が、町中どこでも食べられるようなフォーをわざわざタクシーでここまで連れて来てくださっただけのことはあって、これは激ウマでした。各レストランの住所は写真に書いてある通りです。

でも、少しだけ疑問に思ったことがありましたので、長くなりますが、他所に書いた文章を引用させてもらいます。

栄養たっぷりの豪華な丼が一食100 円で食べられる地元の店から、ひとり3000 円以上かかる外国人向の高級店まで紹介していただいたが、さて、高級店の食事は30 倍の価値があっただろうか?30 倍のコストのかかる食材を使い、店員には30 倍の人件費をかけていたであろうか?答えはおそらく否である。

この価格差は支払う顧客層の違いによって生じたものに他ならない。では我々は、「高いと言っても日本よりは安いから」といって喜んでいて良いのだろうか。一部の経営者に「ボロい商売」をさせることは、長い目で見てその国を成長させることにはならない。飲食店でも何の生業でも、コストと時間に見合った正当な率で利益・報酬を得てこそ健全なのであり、持続可能なのである。今でも京都などの伝統ある花街では、実はこの大原則が厳格に守られているし、昔の京都の旦那衆はそのような商売をしていたと聞く。

相手が外国人だからといって「濡れ手に粟のボロ儲け」を目論んでいる間は、互いの本当の理解も対等な交流も決して生まれない。

まだベルリンの壁があった頃、夏になると東欧の国々は、「安く過ごせる場所」を求める西欧の旅行者で溢れた。旅行先の国の文化を知りたいというわけでもなく、地元の人と交流したいというわけでもなく、一ヶ月の生活費が安上がりだからといって時間を過ごしに来る人達が押し寄せた。同じ動機から老後を言葉も通じない外国でメイドを雇って過ごそうとする退職者も、ウォンが安いからといって買い物だけを目的に韓国へ飛ぶ日本人も同じだ。失礼な話だ。そういった愚かな日本人
を騙して少しでも多く金銭を巻き上げようとする先方の精神も病んでいく。バブルの頃、日本人向けに安物ラインを開発したルイ・ヴィトンは、その誇りを失ったと言って良い。

こういった不健全な経済活動は、長い目で見れば観光客の足を遠のけることにもなる。事実、私がこの歳になるまでアジア諸国にあまり旅行しなかったのは、タクシーのボッタクリや土産物の押し売りを見るのが嫌だったたからに他ならない。傲慢な「先進国」の人々が、自分達がもはや豊かではないことに気づき、心の豊かさのほうを求めるようになったとき、旅先として選ぶのは、現地の人々を信用でき、金銭抜きの交流ができる国であろう。

今回は団体研修旅行だったため、現地通貨を扱うことがほとんどなかったため、レート換算に慣れず、最後に空港の土産物店で1,000 円ほど騙されてしまった。「たった1,000 円」と納得してはいけない。日本では1時間も働けば取り返せる額でも、ベトナムではおそらく日当以上の稼ぎだ。彼らに与える心理的影響は計り知れない。ここで「日本人はチョロいね」という記憶をまたひとつ残してしまったのだとしたら、私の間抜けな失敗は、その後ベトナムを訪れる日本人全員の財布と、ベトナム人の良識とに、大きな穴を開けてしまったのである。

研修の最終日、私はハノイの人々に向けて「ものがあることが幸せだと思わないでください」と言ったが、あれは心の底からの緊急メッセージだった。長年ベトナムで仕事をしている友人からの手紙によれば『急激な経済成長で中身のない虚業に浮き身をやつすベトナム人も次第に増えていることは、日本人がたどった道でもあるのですが、どうにも残念です。場所によっては、億ション(日本円で!)が建ち並び、投機のために買われて空き家となっているところもある』そうである。わずか数十年先を行った先輩として、ブッシュマンの村にコーラの空き瓶を落としてくるような迂闊な過ちを、私達は厳に慎まなければならない。

これは美味っ

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一時帰国していた台湾人TA君からお土産をいただきました。
左が緑豆イメージ 2、右が芝麻イメージ 2(こう)というお菓子のようです。(漢字が出て来なくて、ちょっと苦労してみました・・・

ボスは「石」と呼んでいましたが、実はこれ、とってももろい。米粉、砂糖と上記の粉を木型で固めているだけのようです。月餅を固めるのと同じような木型だそうですが、こちらのお菓子は一年中入手可能なのだとか。

キメが細かくて、美味しいです!これって、日本でも買えます?

「そっと取らないと壊れますよ」とマカオ人のRA君が注意してくれましたが、角を崩さずに手に取るのはかなり難しかったです。

ところで、彼は中国生まれのマカオ市民(中国籍)なので、台湾には行かれないのだとか。でもマカオ生まれのマカオ市民(中国籍)なら、問題無く行かれるんだそうです。

中国政府、意味不明。

注) 
TA=授業を手伝う学生 
RA=研究を手伝う学生
私の右腕の、バイト君達。




月餅ショック

ベトナムからの帰り、河内のバイノイ空港の売店で月餅を買いました。私はあの中秋限定のアヒル卵入り月餅が大好きなのです。

「中に卵入ってますね?入ってますね?」と何度も確認しましたが、店のお姉さんの英語が怪しい上、空港の売店ではさんざん騙されたので、超疑心暗鬼

で、本日、ようやくナイフを中を開けてみたのです。(昨夜はプレゼン作りでお月見どころではなかったので、一日遅れです)。すると・・・

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 やった~!しっかり卵入ってました!中華街のみたいに2個入りじゃないのがちょっぴり残念ですけど。白いほうが Dẻo ?ậu Xanh (Green beans soft skin?) 茶色のほうが ?ậu Xanh L? Dứa (Green beans coconut leave?)

卵の黄身がいかにも美味しそうな色ではありませんか!と、喜び勇んでがぶってみると・・・

お、おいしくない!

中国のとも、タイ(華人街)のとも、味も香りも全然違うんです。特にこの牛皮みたいな白い皮の、食べ物とは思えない不自然な匂いは、保存料か何かですか?

Kinh Do という一応大手らしいブランドの品ですし、賞味期限も2日しか過ぎてないのに・・・

ベトナムの食事は3食×8日間3食、全部ハズレなく美味しかったので、これは予想外でした。この卵なら、2個入ってなくて良かったかも。

中国のと何が違うのでしょうか? どなたか、ご存知の方、ご教示ください!







ファットジエム・木造の大教会

ハノイ研修中の一日、実測作業を頑張って早く終え、引率の先生に強くお願いして、Phat Diemの木造大聖堂を見学に連れて行っていただきました。ハノイから150km、ジャンボタクシー(運転手付きレンタカー?)で、3時間ほどの道のり。途中、ニンビン(古都)を通り過ぎ、「陸のハロン湾」タムコックの船着場の畔で昼食。田園地帯や小さな町をいくつも通り抜け、19世紀後半の建築、東南アジア最大規模だという教会に到着しました。

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伝統木造建築の大工さんがそのまんまの技術でカトリックの教会を作ったもので、石造+木造、あらゆるところに越洋折衷様式が見られます。私は残念ながら気づきませんでしたが、マリア様もアオザイを着ているそうです!

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写真では大きさと迫力が伝わりませんが、この柱が、目分量で直径80cmくらいあります!樹種はわかりませんでしたが、おそらく広葉樹で、密度が高くいかにも堅そうな木でした。

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見学していたら、15時くらいから、人々が次々と入って来て、ミサが始まりました。
仏教の声明のようにも聞こえる聖歌を歌っていましたが、こちらの教会のオリジナルだそうです。

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19世紀の大工さんのディティールは迫力でしたが、修理はアバウトですね ^^; 貴重な建築なので、修復が適切に行われて維持されることを祈ります。この本堂(?)は数年前に一部修理を行ったそうですが、それ以外は結構崩れかかっていました。

特に運河沿いなどは、ウォーターフロント開発したら名所になりそうでした。ニンビン(古都)からここへ向かうまでの道もなかなか魅力的でした。

(2011年9月7日)







素敵な狭小住宅

ハノイで旧市街地の古い町屋を測っているのですが、感心するのが、その片付けの行き届いた住み方!一家族10㎡~15㎡といった狭い空間は、工夫に満ちています。
 
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感心したのは、必要なものがすべて手の届くところへ整然と片付けられていること。掃除用具はすぐに手に取れる場所に、台所用品は風通しの良い窓際に!古い町屋では中庭やベランダを潰して部屋を増築しまくっていますので、豪雨の降る気候なのに、かなり半屋外の空間があり、雨ざらしのキッチンも多く見かけました。でも、明るくて風通しが良いほうがいいと思いませんか?

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IKEAも真っ青、お洒落な違い棚です!こちらのお宅の老夫婦はパソコンを使っており、日本語の辞書もお持ちでした。

11㎡の狭小住宅で4人の子供を育てたという町内会長さんのお宅では、子供さん達はみな貿易大学の教授(超エリートだそうです)、薬剤師などの高学歴です。

経済成長が始まってまだ20年、エアコンもほとんど普及していない町に、日本人が忘れてしまった豊かな暮らしがあるように感じました。

大学進学率はまだ15%くらいだそうですが、学生さん達はとても熱心で、仕事も丁寧でソツが無い。頭が良いなあ、と感じます。

ハノイ全体に漂う、商店主達の仕事熱心さ。日本が追い越される日も近いのでしょうね・・・

しかし、今後ますます経済発展しても、おかしな工業製品で埋め尽くされませんように。そして、風通しの良い町屋が無くなりませんように!






ハロン湾

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現地の大学の手配で役所の許可証ももらってあったのに、実測調査が突然中止になりました。日曜日で役所の人が来られないからって・・・前日になって急に曜日がわかったのですか???

とにかく、1日空いてしまいましたので、「海の桂林」と言われている、世界遺産ハロン湾へ行くことになりました。

朝6時頃、大雨の音で目覚め、天気予報も1日中雨と出ていたのでどうなることかと思いましたが、幸いにも予報ははずれ、まあまあの晴れ曇で、8割方は見えました。感謝です!

一人35ドルx9人で、行き帰りのバンとクルーズ船もチャーター便、船上ランチおよびガイド付でした。片道3時間のはずですが、トイレ休憩と称して土産物屋に立ち寄らされ、3時間半かかります。

アジアのツアーはこれだから嫌なのよねん・・・

ガイドさんが、「カラオケしたいか?」などと弾丸トークで盛り上げようとしてくれたのですが、遊び客ではなく、「写真撮りたい」建築学生集団だったので、反応悪くてスミマセン。

クルーズ船は今時珍しい木製の舟で、日帰り用のものは500隻あるそうで、他の舟も皆、5~6人ずつくらいのグループで貸切のようでした。

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貴重な木製船がこれだけ大量に見られるのは壮観ですが、資源がもったいないような気がして、やや複雑な気持ち・・・

日本が関係しているらしいですが、港にはベイブリッジそっくりな橋や「みなとみらい」的なホテルもあります。水上集落も含めたすべてが観光用にセッティングされており、秘境という感じではありません。

行く先々で次々と物売りがやってきて、ちょっと疲れました。何もかも高いですし!(缶ジュースもビールも果物もみんな2ドルだって!)

桂林もこんな感じなんでしょうか?だったら無理して行かなくても・・・と思ってしまいました。観光地より、行き帰りに通りぬけた田舎町の工事現場に果てしない興味を持った私でした。