金沢茶室めぐり

金沢には素晴らしいお茶室が沢山あるようですが、特に材料選びや色使いに凝ったものが多く、面白かったです。

イメージ 1

左は、21世紀美術館の庭の片隅にひっそりと移築されているお茶室。江戸屋敷か何かからの移築だそうですが、草庵茶室と、お座敷(広間)、それに立礼席まで揃っています。

右は、長町の武家屋敷「野村家」のお茶室の天井です。桐板と神代杉を重ね、松で抑えてあるという凝ったつくりが圧巻です。もうひとつのお茶室には、樹齢数百年のカエデの一枚もの(!)という見事な床(とこ)板もありました。時間と自然の力をもってしないと作りえないものに価値を見出す贅沢は、日本の美です(でした?)ね。

イメージ 2

野村家の方からの強いお勧めで訪れた、旧・園邸。土日のみの公開でしたので、10時半からの研究会の前に、駆け足で見に行きました。(なぜ玄関の写真かというと、二度目に行ったとき、開いてて本当に嬉しかったから!)跡継ぎのいない個人宅を市がもらいうけて管理しているそうですが、保存状態の良い、とても美しい建物です。中庭や、お馴染みの雪見障子も多数あり、様々なタイプのお茶室が揃っています。

表千家のお家元が設計したという3畳茶室は、心なしか不審庵に似ているような気がしました。実際に訪ねていただきたいので、写真は出し惜しみしときます(笑)

21世紀美術館のお茶室も、ちょうどお茶会の準備中でしたが、こちらの旧・園邸も、よくお茶会に格安で貸し出されているそうです。文化財住宅は本来の用途に使ってなんぼです。金沢市はやはり良い仕事をしてますね!

21世紀お茶室の管理人さんにお聞きした話ですが、6月の百万石まつりに行けば、あちこちでお茶会に参加できるそうですよ!