マンション・ギャラリーの恐怖

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疲れた~。気軽に入ってはいけませんね、新築分譲のマンション・ギャラリー。

仕事帰りに部屋をちょこっと見せてもらいたいだけだったのに、新人研修中っぽい営業さんに捕まって、なんと9時過ぎ。私のために7時の閉店過ぎまで一人で居残ってくれてたのだからと思って、「さっさと見て早く帰りたいんじゃ~」とは言い出せずにいたら…

まずシアターに案内されて「コンセプト・ムービー」(写真)を見せられ、もろに昔の仕事を思い出して苦笑させられてたところへ、次は、まだ買うとも言ってないのに商談テーブルに座らされ、家族のことやら年収のことやら散々喋らされ、喉がカラカラなのにお茶の一杯も出していただけず、(後に事務所の奥に制服の女子社員を発見して憤慨。あなたの仕事は何!?)、ようやくモデルルームを見せていただけるまでに、なんと40分!これから南大阪まで帰るっちゅうとる意味がわからんのんか~。

さすがに業界最大手のマンション専門ゼネコンだけあって、間取りや装備はよくできてましたけどね。しかし、実際の環境が見られないモデルルームって、ただの実物大模型でしょ?その場で何千万円の買い物の決断しないよね、普通。しかもどの部屋もチラシに書いてあった値段よりかなり高いんです。だったら、「○○○○万円より」って書くべきじゃない???

マニュアル通りひととおりの説明をするだけで、こちらが聞きたい周辺状況などは何一つ答えられない。家族と相談して検討すると言ってるのに、「次はいつ来ていただけるのでしょうか?」とウルサイ。こんな新人君に販売ノルマは100年早いと思う。代わりに説明してあげたくなった私は元マンション販売会社のモデルルーム案内係。

中古物件を仲介してる地元の不動産屋さんと話してるほうが、遥かに勉強になりますね。私が屋根裏に上がったり懐中電灯で床下覗いたりしてる間も、じっと辛抱強く待っていてくれる。隣家の親戚筋に裏社会(!)の人がいるかいないかも、ちゃんと聞き出してきてくれる。周辺地域のいきさつや将来性についてもざっくばらんに教えてくれるし、(ここのマンション・ギャラリーで見せられた「平安京の歴史を説明するムービー」は要らん!)、建物の欠陥や傷みを指摘しても、意外に素直に認めてくれます。売主より仲介のほうが手数料は取られるけど、その分、公平に比較させてもらえますしね。

さて、モデルルームの内覧があっさり10分くらいで終わると、今度は資金計画を計算すると言い出すので(どうせこちらのデータをパソコンに入力してくださるだけでしょう。自分でできます!プロの不動産屋なら、それまでの会話で私がすでにローン試算済みであることに当然気づくべき!)、流石に「それはまた次回に」とお断りして暇を告げると、「タクシーをお呼びします」と言います。「歩けるから大丈夫です」と断ったのに、「どうぞ、どうぞ」と勧める。

太っ腹なんだな~と感心しながら、しかたなくタクシーを待った。(早く帰りたいよ~)。ようやくタクシーが到着し、乗り込む私に、「タクシー代は、次回見えられた時に清算させていただきますので」。

何じゃそりゃぁぁぁ~!?

マンション・ギャラリーを運営する方に助言します。

 1.高い物を売っているのですから、セコイ真似は信用を落とします。
  (そんなに経営が苦しいのか、物件もヤバイんじゃないのか、と不安になります)

 2.人を夕食時に2時間も引き留めるなら、せめてお茶と干菓子くらい用意しなさい。
  (この会社には常識や思いやりはないのか、と不安になります。設計・施工部隊、推して知るべし)

タクシー代580円を諦めても、私が二度とここを訪れないことは言うまでもありません。