一心寺v.s.鈴虫寺

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大阪市営地下鉄天王寺駅で気になってしかたない貼紙です。駅長さんとこのお寺さんは何か関係でもあるのですか・・・?知らない人が見たらよほど有名なお寺なのかと思いますよね(笑)この貼紙の他にも、正しい出口の近くには、このお寺の写真入り広告がドドーンと出ています。お隣の四天王寺(日本最古の仏教寺院)ですら観光客はあまり来ないのに・・・。

一心寺の詳細については、われらが小林万里子さんが「ろくでなし」のメロディに載せたテーマソング「一心寺~パリの香り」を歌ってますので詳しくはそちらを聞いてください。小林さんが「お世話になったお礼にコマーシャルソング作ってみました~♪」と持っていってみたら「歌わんでええ。」言われ、それ以降出入り禁止になったという、イワクつきの曲です。

私も前を通るたび、「エライ派手な建物やな~」と思って見ていたら、ご住職が著名な建築家で、確か奈良女子大学住居学科の名誉教授だとか。シアターもあり、「いい家を作る会」なんてセミナーも定期的に開催されているようです。お寺さんなのに日曜学校やってる。モダンだな~。「仏前結婚しませんか?」なんて呼びかけてる。深いな~。

ネタにされるギリギリの線まで頑張りつつ、地域活動や大阪文化の啓蒙に真面目に取り組まれているのではないでしょうか?浄土宗ですが、江戸時代から宗派を問わず参拝・納骨できる庶民の寺として知られていたそうです。落語にも時々出て来ます。

一方、京都でヘンに頑張っているのが、鈴虫寺こと、妙徳山華厳寺華厳宗)です。こちらは少しくらい営業妨害してもビクともしないほど観光客が押し寄せているので、あえて見たとおりを書かせていただきます。阪急嵐山駅あたりでタクシーを拾うと、必ず運転手さんに「鈴虫寺ですか?」と聞かれ、「いいえ違います。西芳寺さん(苔寺)へお願いします」と強く言わなければならないほどの徹底PRぶりです。駅を下りるときに鈴虫寺の案内パンフを渡されたこともありました。

京都関係の観光雑誌・旅行雑誌には必ず一面広告が出ています。「京都で一番人気の寺」と書いてあります・・・ホンマかいな。実際、若い女性の列ができていることも多いです。駐車場もいつも混んでます。恋愛成就させてくれるらしい有難いお地蔵さんがあるからです。お守りを買って帰った人には、そのお地蔵さんが助けに来てくださるそうなんです。買って帰らないと、「幸福地蔵」さんがアナタの居場所を見つけてられないんだそうです。

で、肝心の鈴虫の音色ですが、大広間のテーブルに鈴虫入りのケースが並んでいて、確かに鳴いてます。それを前に、百人以上が詰めて座り、お菓子と番茶か何か(お抹茶ではない)がいただけます。広告では、有名なご住職のユーモラスな法話が聞ける、とのことでしたが、私が行ったときはご多忙だったらしく、お寺の職員の方の有難いお話でした。「竹の庭」もありますが、すみませんがこちらは、庭園的に植物園的にも大したものではありません。竹が見たいのなら、ここではなく、このすぐ近くの地蔵院へ行くのが正解です。

大徳寺大仙院の尾関和尚様などもかなり面白いギャグはおっしゃいますが、決してお寺そのものをギャグにしてはおられません。くれぐれも一緒にしないように・・・

いろいろと頑張っておられる「観光寺」のご紹介でした~