怠慢の帝王・大学編

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コメントに出てきた「怠慢の帝王」という言葉が妙に気に入ったので、ひとつ喋ったろうと思いました。

私は怠慢しながらマトモな給料を泥棒している人達が本当に嫌いです。
大学の場合、そのお金の出所は学生さんが支払っている学費であったり国民の税金であったりします。

他の学部での話ですが、国費留学生が3年間一切研究室に顔も見せず、授業も受けず研究もせず、
奨学金だけ毎月受け取りに来ていた、という事実がありました。

国費留学生といえば、大学院の場合だと、往復航空券+滞日中の一時帰国費用まで支給され、
授業料全学免除に入試も免除、毎月175,000円の生活費が支給されるという夢のようなシステムです。

175,000円x36ヶ月 = DO THE MATH.

これを聞いて頭に来た納税者の方、月給175,000円以下の建設現場労働者または設計事務所員、
苦学している私費留学生、K大を受験して不合格になった日本人学生、その他の良識のある方々・・・

怒ってください。騒いでください。マスコミで叩いてください!
それがもとで自分の職が危うくなることがあっても、私は構いません。

理科系の学部では3年間全く学校に来ない学生が放置されるということはありえませんし、
現実に国費留学を利用して「選ばれた」優秀な学生さん達が多数頑張って勉強しているのも事実です。

しかし教授が月一回しか学校に来ないような野放し学部では、そういう事件が簡単に起こり得ます。

国費留学生には必ず「指導教官」というものがついて学業面と生活面を監督することになっていますが、
この件の場合、指導教官が3年間全く指導もせず怠慢していたために、見過ごされていたのです。

それをつつかれると大学のほうが困るから、奨学金返還請求のようなこともできないのだそうです。
当然、学校に来ない間、その留学生はアルバイト、下手するとビジネスをしていたに違いありません。

国費留学生でなくても、授業料免除で短期(半年~1年)の交換留学に来ている学生が大勢いますが、
一度も授業に来ないまま、指導教官とも会わないまま1年遊んで帰る学生も少なからずいるようです。

そんな舐めた真似をされても相手校に苦情のひとつも言えない情けない状況が、
実は日本の大学側にもあり、私はとりあえずその問題の解決に奔走しているわけです。

ちなみに留学生のアルバイト、日本では驚くほど簡単です。

アメリカでは学生ビザの人はキャンパス内でしか働けないなどの厳しい制約がありますが、
日本では特に条件もなく、どこででも、週20時間以内、休暇中は週40時間まるまる働けるのです。

「資格外活動許可証」というものに在籍大学が許可のハンコを押して入国管理局に申請するのですが、
風俗などの極端な仕事以外は、ほとんど野放しで何でも許可されているというのが現状です。

紙一枚で、手数料もありません。許可証はたいてい2週間以内に発行されます。
(申請取次者資格というのもあって、私も持っているのですが、これがまた驚くほど簡単に取れる!)

アメリカですら、労働許可証を申請・更新するのに毎年100数十ドルも手数料を取られ、
移民局用の屈辱的な「耳出し写真」まで撮られ、何週間も待たされてやっと審査が通るというのに・・・

しかも他の部局では、白紙の申請書にハンコだけ押して渡している指導教官もいるそうです。
いったいどういう「責任感」があったらそんな恐ろしい真似ができるのですか???

留学生を呼ぶだけ呼んでおいて、そのあとの面倒は見ず、ほったらかしの知らんぷり。
入学定員を埋めるために外国に募集をかけ、挙句の果てに留学生を邪魔者扱いしている大学もあります。

そんな怠慢の結果、一部の留学生が問題を起こしたら、迷惑するのは他の真面目な留学生達なんです。

大学だけじゃない。NOVAだって、教師の資格もない外国人をあんなに大量に簡単に呼び寄せて大丈夫?
と思っていたら、案の定あんなことになってしまって、皆さん日本で路頭に迷っておられます。

刑事事件を起こす外国人だけでなく、日本に対して悪い印象を持つ外国人が増えていくのも心配です。
日本のことをまるっきり理解しないままで帰っていく外国人が多いことも憂うべき現状です。

でもそこまでのことを考える国際感覚レベルに至っていないらしい文部科学省の役人や「有識者」達は、
「外国人留学生や研究者の数を増やせ、数だ、数だ、数を増やせば金やるぞ」と圧力をかけてきます。

アメリカの大学へは高額な「外国人」授業料を支払ってでも留学する者が後を絶たないのに比べ、
日本の大学を選ぶ留学生の志望動機の多くは「おいし~い奨学金がもらえたから」です。

アメリカの大学では優秀で将来性のある学生や研究者を惜しみなく優遇しますが、
日本の文部科学省奨学金ばら撒きの基準は・・・全く不透明です。

こんなことをしていて日本の大学の地位が上がるでしょうか?
国際社会から尊敬を得られるでしょうか?

外国人を招聘すれば国際貢献になるとか大学が国際化するとか、断じてありえません。
たとえお上や周りを全部敵に回そうとも、私は口を酸っぱくしてそう言い続けます。


(写真はイメージです)