「ランドスケープデザイン」のお粗末

イメージ 1

1974年、兵庫県芦屋市の海浜埋立地に立てられた「画期的な超高層団地群」です。70年代のリアルな未来都市という絶賛もあります。完全に人工な地盤の上、この川も含めたすべてが人工なのです!

イメージ 2

工場生産されたユニットを積み上げる工法で超高層建築、というのは画期的だったそうです。昔のセキスイハイムみたいなものの超大型版ですが、確かに室内の天井は低く、開口部は小さめでした。阪神大震災で耐震性が立証されたというのは大嘘。半壊状態で、分譲棟の時価は半減したと聞いています。それは構法の問題というよりは、地盤の液状化が問題だったようです。せっかく鉄骨ブレースしたのに残念でした。

イメージ 3

またまた出ましたブツ切り剪定。「電信柱の林」を作ってどうするつもりなのでしょう?本物の電線は地中に埋めてあるところが皮肉です。電線があるわけでなし、信号・標識があるわけでなし、どうして丸坊主にする必要があったのかは不明。緑地は全体的にかなり悲惨な状態で、管理予算を予定していなかったことは一目瞭然です。21世紀の日本の公共緑化の現状を鑑みるに、「未来都市」の予言はかなり当たっていたかも・・・?

イメージ 4

こちらは住宅棟の中央にある「広場」。何のための場所なのかサッパリわかりません。図面上では見栄え良かったのでしょうけど・・・。中央の謎の筒を覗きに行ってみたら、砂場でした。猫以外に、登って遊ぶ幼児がいるのでしょうか?この広場を中心に、点対称の位置に、全く同じプランの児童公園がいくつもあります。懐かしい三種の神器が置いてありましたが、午前10時なのに誰も遊んでいない点が特徴的でした。

三種の神器=昭和40年代築の児童公園に必ずあった、砂場、ブランコ、滑り台

イメージ 5

納得の家賃!」は・・・う~ん、確かに納得かも。知り合いも住んでいるので、あまりネガティブなことを書きたくはなかったのです。でも環境デザイン関係者としてはレポートせずにはいられない光景の数々でした。

これからこの業界を背負っていかれる方々、どうか、どうか頑張ってください!