松本城の柱

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島根の松江城の元祖集成材柱も面白かったですが、松本城はまた凄かった。柱が、全部、ちょうな仕上げなんです。

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サスガは国宝!鉋が無かったくらい古い時代のものが、そのまま残っているといたわけです。

最近完成した復元太鼓門プロジェクトでも、内部の梁をわざわざちょうなで仕上げてありました。

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「ちょうな」は今はほとんど使われていない道具で、使える大工さんも絶滅寸前と聞きます。そんな古い道具を鍛冶屋にわざわざ作らせ、技能の高い大工さんを集め、文化庁が使い方の指導に当たったそうです。しかし天守閣の古い柱のちょうな仕上げに比べると、模様が揃いすぎている気がします。これはなぜなんでしょうか?

1.昔の大工さんのほうが、ランダム模様を美しく見せるセンスを持っていた?
2.昔の大工さんのほうが、木材の繊維や細胞に沿って、内部組織を壊さない仕上げを心得ていた?
3.昔の大工さんのほうが、単にアバウトだった?

私は触ったこともない道具なのでわかりませんが、本職の皆さんはどう思われますか?また、もしお心当たりのある方がいたら、是非教えてください。

それにしても、原型に忠実に復元するため、道具復元や技能習得までするんですね。本物を守るということは、そういう努力なんですね。

こちら松本城の太鼓門復元は、総工費7億円だそうですが、意外に安いなあと思いました。戦闘機1台100億円前後なんかに比べると、値打ちあると思いませんか?


追記:

ありがたいことに皆様に貴重なご意見をいただけましたので、松本城の丸太梁(オリジナル?)の写真を追加します。

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ちょうなだけで筋をつけているのか、あるいは別の道具を仕上げに使っているのか、写真ではよくわかりません。あーあ、本当にもう一度じっくり観察しに行きたくなってきました!

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ここまで来るともう、木目を面白く見せるために凹凸つけたのかな、って感じですね。当時の大工さんに気持ちを聞いてみたいです・・・