ワイドビューしなの9号

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話が前後しますが、先週、松本出張に、ボスを連れて行ったのです。松本へは大阪から、1日に1本の直通特急「しなの9号」が、朝の9時前にあります。料金は新幹線と数百円しか変わらず、1時間以上も余計に時間がかかるのですが、新大阪・名古屋と2回も乗り換えするより直通のほうが楽だと思い、こっちにしました。帰りの「しなの16号」は長野発で、途中の松本からでは座れるわけがないですし、14時台発という時間も中途半端なので、この特急に乗るなら往路だよな、と思いました。

出張旅費はJR京都駅からしか出してもらえない規定なので、新大阪から上り方面の新幹線に乗ると大赤字・・・という事情もありました。(下り方面のときはなぜか大阪の自宅出発扱いになるのに・・・ブツブツ)
この時期はホテルも満室の松本へ向かう電車なので、座れるかどうか心配していましたが、意外に自由席はガラガラで、「駅弁買って、楽しい旅の始まり~!」の予定だったのです。が、大阪から乗り込んで発車するとすぐに「名古屋まで、車内販売はございません」のアナウンス。

ええええぇーっ!!!

二人とも朝食を食べていなかったので、お腹はすでにペコペコです。こんな日に限って、ボスは「干し梅」のミニ袋1つしかリュックに入れていませんでした。「遠足やのに、なんでおやつを持って来なかった!」とボスを叱りつける私。車掌さんに聞くと、ホームに下りて買物ができるほどの停車時間はどこにもないそうです。

そんなぁ~

旅情あふれる『特急ゆったり旅』のはずが、いきなり拷問のような時間となりました。こんなことなら、新幹線にすればよかったよ~(号泣)

大阪→京都間は、新快速と同じくらいの時間がかかりました。何のための特急料金だったのでしょうか・・・

その後も、新幹線と特急の所要時間の差は大阪→名古屋間であったことを思い知らされる、ゆったりもったりしたスピードで、いつまでたっても滋賀県岐阜県。私はノートパソコンで会議に間に合わせるための資料作りをしていたのでまだ大丈夫でしたが、可哀相なボスは、お腹が空いた上に、お絵描きしていて乗り物酔い。ずいぶんとひどい揺れでしたが、運転手さんが下手だったのか、線路が悪かったのか?新幹線はこんなに揺れないぞ~

出発から2時間、車内販売が乗り込んでくるはずの名古屋につきましたが、それから30分過ぎても、いっこうに回ってくる『気配』すらありません。車掌さんが「1号車から順番に回るので、ここまではなかなか来ないと思いますよ」と教えてくれました。私は決意し、ボスを席に残したまま、最後尾の10号車から、揺れまくる車内をエンエンと歩いていきました。

ようやく1号車に着くと、なんと、車内販売はまだ1号車の1番前の席でモタモタしていました。お弁当の種類をゆっくり質問しながら吟味しているお客さんがいたのでした!

おい・・・

売り子さんに「グリーン車なので出て行ってください」と追い出され、デッキまで後退すると、、同じように大阪からの乗車した中高年が4名、車内販売を待ちかねていました。

1号車だけですでに、名物「名古屋味噌カツ弁当」は売り切れでしたが、なんとか山菜釜飯と天むすを手に入れ、ボスのところへお届けすることができました。お腹は空くわ、気持ち悪いわで泣きそうになっていたボスも、食糧を見ると満面の笑顔になり、「美味しい~」と言いながら、二人分の弁当をほとんど一人でたいらげました。

(いつもは食べない野菜まで食べとったぞ・・・)

心配して見に来てくれた車掌さんが、私たちがお弁当を入手しているのを見つけ安心したついでに、二人でお弁当を持ってニコニコしている記念写真まで撮ってくださいました。

ホント、親切な車掌さんでした・・・

結局、私たちが座っていた10号車まで車内販売が回ってきたのは、松本到着も近い13時近くで、すでにお弁当はキレーイに完売していました。さっき無理を言って弁当を早く売ってもらったお礼の気持ちもこめて(?)天津甘栗をひとつ買いました。

それにしても、こちらからはるばる歩いて買いに行って本当に良かったです。車掌さん、教えてくださってありがとう!!!