消えない年金

米国の税金の話に出てきた「歳入庁」「納税者番号」「社会保障番号」といった言葉からお気づきの方も多いかと思いますが、そう、あちらでは国民年金は給与天引きです。「SOCIAL SECURITY TAXってナンやろな~?」と思いつつ毎月ガッポリ天引かれておりましたが、そうか、国民年金だったんですね~。飛び飛びでもいいから合計10年間以上納めないともらえないそうです。ガーン!定年退職したら、這ってでもまたアメリカに行ってあと5年働こうかな・・・(でも日本の国民年金の「25年以上」規定よりはマシですよね~。おー、危なかった^^;)

それとは別に、役所や大企業、その他心ある雇用主の下で働いている人々には、いわゆる401Kといわれているような企業年金制度があります。私が最初に正社員として就職した設計事務所では「外国人なので年金保険料が免除される」という書類によくわからないままサインさせられてしまい、せっかくの機会を逃しました。保険料を会社が折半してくれてまるまる貯蓄になるはずのものなのに、だまされた~!

大学では自動的にこの企業年金制度に入れてもらえて、いかに有難い内容であるかわかりました。日本の厚生年金と違って、これは元本保証で有利に運用してもらえるのです。日本に帰ってしまった私を追いかけるように3ヵ月ごとに航空便で送ってくださる明細書を公開します。

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加入していた期間が短いので原資は40万円くらいしかないのですが、それでも3ヵ月ごとに約5000円ずつ増えています。なんと年5%ほどの利回りです!もっとハイリスク・ハイリターンの選択肢も選べるらしいですが、私はそういう投資みたいなのはよくわからないし、年利5%で元本保証なら全く御の字です。文部科学省の共済積立なんか年利0.4%くらいで「他より有利!」って恩着せがましいこと。ああ~、アメリカの大学に戻りたくなってきたなぁ・・・

この貯蓄は、60歳を過ぎたら一時金としても年金としても受け取ることができます。60歳前でも、さらに10%のペナルティを払えば、好きなときに引き出して使うこともできるんです!でもどうせわずかな金額ですし、このまま「忘れ金」として退職年齢まで置いておけば、アメリカ旅行一回分の費用くらいにはなるかな~、と老後の楽しみにとってあります。

ひるがえって、ちっとも楽しみじゃない日本の厚生年金。私は転職が多かった上に自営で国民年金だったり第三号被保険者だったりした時期もあってややこしい。おまけに誰にも絶対読めない名前なので、「消えた年金」になってるのはほぼ確実です。何冊もある年金手帳、何にも書いてないので不安に思って社会保険庁に電話したことがありますが、「こちらのコンピュータには記録がありますから大丈夫です」と言われて引き下がってしまいました。

全然『大丈夫』ちゃうやんけ~!!!

こんな騒ぎ(5000万件の消えた年金問題)になるとわかっていたら、もっとしつこく聞いて「コンピュータ」とやらのプリントアウトくらい出させておくんだった・・・。今は不安で問い合わせる人々で社会保険庁の窓口もごった返していることでしょう。「お年寄りが先だよね」と辛抱強く年金特別便を待っている私です。