大阪の超穴場旅館

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河内長野から和歌山県橋本市方面へ向かう途中にある天見(あまみ)温泉の南天苑さん。いや~大阪の南の果てにこんな良い旅館があったとは!高野山への入り口的な立地。関空からも道さえ混まなければ近いはずです。

辰野金吾(赤煉瓦の東京駅とか日銀本館とか設計した明治の代表的建築家)による和風旅館です。堺にあった家族浴場の移築なんだそうです。歴史的建造物であることがわかり、先代が改装を途中でやめて保存したそうです。

翌朝、他のお客さん達がチェックアウトした後のわずかな時間帯を狙って館内探検をしてみましたが、すべての部屋がいちいち異なる意匠で、「ああ、全部泊まりつぶしてみたい!」と思いました。

私と娘が泊まった「東雲」は6畳の古い部屋ですが、随所に凝った意匠をちりばめた感動の数寄屋作り。一番安いお部屋ですが、意外に一番のオススメかもしれません。朝日も気持ち良いです。これらの6畳のお部屋に関しては、お一人様でも同料金。こりゃ~超お値打ちですよぉ!娘は食事なしの幼児料金にしましたが、それだと何もしてくれない旅館が多い中、こちらは子供用の浴衣やアメニティまで用意してくださり、旅館にうるさい彼女もゴキゲン。

季節感たっぷりのお料理もピカイチで、京都や有名温泉地等では考えられないお値打ち。吹き寄せには新米の穂揚げが美しく飾ってありましたが、悩んだ挙げ句食べちゃいました。松茸の土瓶蒸しは、娘が「美味しいぃぃぃ~」とほとんど飲んでしまいました。私達は丹波牛と松茸の炭火焼きがメインの10月特別献立コースでお願いしましたが、銘々の七輪がちゃんと「炭手前」みたいにしつらえてあったのも嬉しかった。オリジナルの大吟醸酒も大変素晴らしかったです。そして器を含めたお料理のプレゼンテーションにも大変気を使っておられます。

また週末にフラッと行きたいなあと思わせる旅館でした。(といっても貧乏性の私、平日割引プランをたくらんでいますが…) 南天苑オフィシャルサイト http://www.e-oyu.com/

さらに特筆すべきは、旅館に併設された甘味処「あまみ庵」。(右下の写真)無料飲み物券をいただいたので行ってみたのですが、これがかなり本格的お茶室だったんです!南海高野線天見駅の目の前ですから、お忙しい方はこちらだけでもフラッとどうぞ。