カープール

燃料用植物エタノールの需要が増えて作付けが変わり、我らがお豆腐に危機が迫っているようですね~。

いくら燃料用作物がよく売れるからって、皆で一斉に単作に切り替えていいのかな~?それに病虫害に強い遺伝子組み換え大豆やトウモロコシばかり大量に作って、生態系的には大丈夫?転作って、自然の摂理をよく生かした人間の叡智だと思ってたんですけど…

「CO2減らしのためには仕方ないじゃーん!」という声も聞こえますが、燃料需要自体を減らす努力をすればいかがでしょう?少しは歩くとか、カープール(乗り合い)するとかさ~。

アメリカの中でも、カリフォルニアは特に「平和」と「環境」を守ることに熱心な人の多い州です。特に北カリフォルニアのバークレーは、反体制・反戦・リベラル・ヒッピー文化の町で、「資本主義だけではないアメリ」の伝統」が色濃く残っている町です。堺市姉妹都市というのも、なんとなく頷けます。

そのバークレー周辺には、アメリカらしいのからしくないのかわからない、不思議な習慣がありました。市内の数ヶ所に、毎朝7時前後から、タクシー乗り場のような長蛇の列ができるのです。そしてそこへ一台、また一台と自家用車がやってきて停まり、列の先頭から4人ずつ乗せて行きます。見ず知らずの人達が、乗り合いをしているのです。素人の自家用車なので、ガソリン代と通行料のワリカン1ドル以外は、無料です!

運転する人にとっても、1台に3人以上で乗っていると
 1.「カープール・レーン」という特別な道を通ることができて渋滞を回避できる
 2.サンフランシスコへ渡るベイブリッジという橋の通行料金(2ドル)が無料になる
というメリットがあるのです。

特にこの「特別レーンで渋滞回避」は毎朝30~40分の通勤時間短縮になるので、非常~に有難い。渋滞で身動き取れない車の海の横をスーッと飛び越えていく快感は、やった者にしかわかりません。この「カープール・レーン」の効果がいかに絶大かは・・・考えても見てくださいよ。扉をノックしたら銃を構えて出てくる国民が、見ず知らずの他人を車に乗せてくれるんですよ!!!

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(写真:サンフランシスコ)

サンフランシスコのバカ高い駐車場を借りられるのはある程度以上の身分の方に限られるので、大抵は整備の行き届いた車で、快適でした。毎朝の通勤時にお愛想お喋りをしていては疲れるので、たいがいは皆無言で乗っています。対岸に着くと礼だけ言って駅前等で降ろしてもらい、もう二度と会うこともありません。

BARTのストのときに始まった習慣らしいですが、CO2削減のためにも、参考にしたいシステムです。(※Bay Area Rapid Transit サンフランシスコと対岸のバークレーオークランドを結ぶ高速鉄道

その後に転居したデービス市は、全米一の自転車(チャリ)普及率を誇り、ビレッジホームズでも有名な環境重視の町。独自の公共交通システムもまだ十分に機能しており、買物以外は、車がなくても何とかなる町でした。子供の学校の送り迎えなどは、近所の人達とカープールするのが常識だったように思います。

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(写真:デービス駅で列車を待つ)

自動車社会でも機械化社会でも、ちょっと工夫すればまだまだ使用燃料は減らせるはずです。我らがお豆腐を守るためにも、頑張ろう~!