米国の確定申告

旦那に義理チョコを渡したら、「なんで俺に『義理』なのよ?」と言われました。確かに・・・

バレンタイン・デーが済んだらもう確定申告の季節ですね。「後延ばしにしよう~♪」という悪魔の誘惑と戦わなければならない季節です。

米国の確定申告はタックス・リターン(「税還付」そのまんま)と言って、サラリーマンも収入の無い人も含めて、居住者は全員出さなければなりません。仕事上の必要経費が会社支給でないことが多いので、サラリーマンでも何だかんだあるのです。どんなに低所得でも税率ゼロにはならないので、僅かなアルバイトも申告しなければなりません。無収入の人は、すべての欄に「0.00、0.00、0.00・・・」を書きこんで出すだけみたいですけど。

連邦政府に出すFederal Tax Returnと、州政府に出すState Tax Returnと、二種類別々に書きます。みんな毎年やってるはずなのに、何度やっても慣れないもので、見よう見まねで書いています。音楽家のCD代や楽譜代はどの項目に入れるべきかを、その道何十年のベテラン数名に尋ねたところ、「研修費さ♪」とか「雑費だよ!」とか、皆さんそれぞれに違うことを自信たっぷりに教えてくれました(笑)。

こういう頭の痛い作業は、どこの国でも「後延ばし」にする人が多いものらしく、毎年4月15日の締切日には、各地の郵便局に、申告書を提出する人々の長い長い列ができていました。さらに恐ろしいことに、アメリカでは「締め切り延長願い」という誘惑もあります。しかも2回も!4月に間に合わなければ8月、それでもダメなら10月まで、提出を延長できるのです。

このブログでもお馴染みのアメリカの友人、ジ○先生は延長の常習犯。「今年も無事、延長願いを出したよ。これで4ヶ月はノンビリできるネ♪」・・・って、違います!

2回目の延長(8月→10月)には、病気や国外長期出張など「深刻な事情」の説明が必要なのですが、なんだかわざわざその時期に合わせて「日本出張」を入れているような気がします。で、結局は10月15日頃にバタバタすることになるので、「同じバタバタするなら4月にしとけばいいのに・・・」と、いつもからかっていました。

最近は10月の締め切りすら守らず、何年分かの申告を溜め込んでいる模様です。なぜそんなことが許されるかというと、税金不払いにならないよう、大目に納めているからです。後でキチンと申告すれば、何年経っていても、過払い分は返還されるらしいのです。でも、時間が経てば経つほど、「これ、何の領収証だったっけ?」ってわかんなくなると思うけど・・・。感熱紙のレシートなんか、だいぶ消えてるんじゃないでしょうか(笑)。

米国の確定申告はおおむね日本のシステムと似ていますが、大きく違うのは、

・通勤交通費の計算がたいがい「法定燃費x走行距離」になること(大都市は違うかも)
・サラリーマンが自己負担した道具代や資格取得関係費などを経費申告ができること
・接待交際費の飲食代が領収証額の50%しか非課税扱いにならないこと ・・・あたりでしょうか。

大企業と零細企業の間の経費の不公平がおきにくい、サラリーマンと自営業の不公平がおきにくい、それに変な「社用族」や「社用価格」ができにくいという意味では、健全なやり方ではないでしょうか。

さて、思い出話ばかりもしていられない・・・

ウチは医療費が多く、私が非課税収入(涙)なのに源泉徴収はされているので、還付申告を出します。最近はインターネットに数値を入力して印刷して印鑑押すだけなので、比較的カンタンです。(それならなんでサッサとせぇへんのじゃ~!)ネットが混むといけないので準備は「お早めに」が良いでしょうが、提出はギリギリがいいかも。昨年、最終日に行ったら、税務署ムチャ混みで、ロクに見もしないでポーンとハンコくれましたよ。一昨年は締切2週間前、通院交通費のひとつひとつまで電卓で細かくチェックしてたのに・・・今度は間違いないようにシッカリ点検してから行ったのに、ちょっとガックリでした。

皆さんはもう準備されてますでしょうか?