公共空間のフトコロ~近鉄批判~

かつて私が公共空間の設計をしていたころ、ベンチは必須アイテムでした。(遠い目)

最近は若者を中心に地べたに座る習慣も定着したからなのか、また横になろうとする人を排除しようという小賢しい知恵からなのか、公共の場に、ベンチや座って休める場所が本当に少なくなりました。

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そんな時こんな場所があるとホッとします。喫茶店はおろかド○ール代も惜しい私には、タダで座れる場所はとても有難いです。ここは大阪は難波(なんば)駅の地下です。南海・近鉄・地下鉄・JRが通る駅です。

この周辺はショッピングセンターも多く、大阪のアキバこと日本橋からも最寄り。買物帰りに一休みしたい人も多いことでしょう。ジョー○アはあまり好きではなかったが、私の中では一気に株が急上昇です。

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逆に困るのが、近鉄あべの橋駅。(名前が違いますがJR/地下鉄の天王寺駅と同じ場所です)。この意地悪なコインロッカーを見てくださいよ。物が置けないよう、わざわざ傾斜天板をつけてあります。もちろん、周辺にはベンチも何もない。カバンの中の物を探すとき、地面に置くしかありません。何かメモを取ったりする作業台としても、高すぎます。

さすがは「先住民」を公園から追い出した天王寺。さすがは「運賃ボッタクリ、社員リストラ」の近鉄。思いやりのかけらもない駅構内デザインです。この周辺一帯を探しても、公共ベンチはほぼ皆無です。「こんな駅、誰が利用したるかい!」と言いたいところですが、ここから出ている電車に乗らないと帰れませ~ん。

極めつけは近鉄南大阪線・高鷲(たかわし)駅。エレベータつきの綺麗な駅で、数年前に南口駅前ロータリーも新設されました。と、喜びも束の間、新しいロータリーは、一週間に1本!しか来ない近鉄バスのために、一日中チェーンで閉鎖されたままです!田舎のこと、どうしても車の送り迎えは必要なので、しかたなく一般道で一時停止するか(とてお邪魔です)、渋滞の踏み切りを渡って北口ロータリーまで行くしかありません(渋滞も増えて迷惑です)。

近鉄という会社はどうしてこうまでフトコロの浅いのか、どなたか教えてくださ~い!