子供部屋・海外事情

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殺人現場じゃありません。かつての我が家のリビングです。
息子の誕生日に、お友達を呼んでお泊りパーティの開催中です。

900世帯の外国人の多い団地カリフォルニア州)で管理人をしていた頃、実は大学院生もしていて、
そこのアパートの居住実態を調査して修士論文にまとめていました。

(読みたい方にはPDFプレゼントしますよ~。皆さんの嫌いな英語ですけど・・・笑)。

その中で、アパートの間取りの使い方に関する実測調査もしたのですが、
全く同じ間取りのアパートがここまで違う使われ方をするのか!と感心しました。

調査対象としたアパートは約60㎡の2LDKで、玄関ドアを開けるとすぐリビング・ダイニング・キッチン、
そして奥にバスルームを挟んでふたつの寝室がある、という間取りでした。

ちなみにアメリカではLDKはあるのが当たり前なので、2LDKといわず、2 Bedroom と呼びます。

アメリカ人が独立した子供部屋を与えるというのは白人の話です。
確かに、中西部から来たド白人な友人夫妻は、生後間も無い赤ちゃんに個室を与えていました!

何もない部屋の真ん中に、白いベビーベッドがポッツ~ン。

人が来る時には必ず整然と片付いているのも、白人家庭の特色でした。
「クローゼットは決して開けてはならない」と言われましたが・・・

白人家庭では結婚後に親(姑)と同居することは滅多にないのですが、
メキシカンの家ではじーちゃん・ばーちゃんも含めた大家族が多いようでした。

そして、親子で楽しく雑魚寝をするのだと聞きました。
そのせいかわかりませんが、彼らの家族や親戚同士の絆は非常に強いように思われました。

20歳を過ぎた息子もママにとっては「可愛いベイビー」らしく、しょっちゅう様子を見に来ます。
友人のお母様から「仲良くしてくれてありがとう!アナタのためにお祈りするわ」と言われたことも。

↑熱心なカトリック信者が多いのです

中国人はまたちょっと違った事情で、本国から連れてきたじーちゃん・ばーちゃんが同居し、
団地の一角(一番家賃が安いセクション)に、北京語しか通じない一角を形成していました。

洗濯物が外にヒラヒラと干してあるのもその一角だけ~!

中国人のアパートでは、主人(男)がひとつの部屋を書斎兼寝室として陣取り、
もうひとつの部屋に残りの全員(2名~4名)が押し込まれている、という状況をよく見ました。

本当は定員(ここの場合、一部屋2名)を超えた居住は消防法違反で取り締まり対象でしたし、
親の同居はアパートの規約にも反していたのですが、事情もわかるのでお目こぼししていました。

中国では共働きが普通なのに、家では主人の権力がいまだに絶大なのだそうです。
「家事を手伝うなんて上海の男だけさ」と、最近の中国人の若者(北京出身)も嘲笑していました。

韓国も、伝統的民家には「男部屋・女部屋」に分かれているようなお国柄ですから、
アパートの使い方は似たような状況でした。

ただし韓国人の場合、同居しに来ている親はほとんどいません。
「韓国は世界一良い国。外国に住むなんざ、落ちこぼれのすること」なのだそうです!

以前に紹介したヤンさん(大企業の輸出課長としてヨーロッパに駐在)も「一族の恥」と嘆かれていたそうです。

アイルランド人のある家族が居間にベッドを置き、寝室を遊び部屋と勉強部屋として使っていましたが、
この夫婦は哲学専攻院生だったので、人種に関係なく「ただの変わった人」として処理しました。

(いまだに解釈は不明です。どなたかご存知でしたら教えて~)。

いずれにせよ、アメリカで生まれ育った人達は一様に「狭くてボロい!」と嘆くアパートでしたが、
中国や韓国の都市部から来た人達は「広い!夢のようだ!」と喜んでいました。(←私も同感)。

長くなるので、続きはまたいずれ・・・