子供のパーティ・米国事情

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リビングの写真に続き、私達が住んでいた学生アパートの共有オープンスペースをご紹介します。
日本から姑夫妻が訪れ、ささやかなバーベキューをした時の写真です。(ボスはまだ不在!)

このテーブルを見ていたら、子供の誕生パーティでの悲しい失敗を思い出してしまいました。

渡米してから最初の息子の誕生日、私はこの芝生のテーブルに手料理の数々を所狭しと並べ、
彼の仲の良いお友達数名を招いたのです。

もちろん、子供相手ですから、パスタなどを中心とした洋食とジュース・デザート類です。
ところが、誰も何も食べてくれないのです。

他の子のパーティに呼ばれて行ってみて、初めてその理由がわかりました。
ヤツらはジャンクフードしか食べない人達だったのです!

いつ見ても、ピザかファスト・フードのメニューしか食べていない子供が多いことは後で知りました。
家でまともな食事をしているのは、中国人くらいでしょうか。

「リベラル・カリフォルニア」という但し書きはつくとしても、中流以上のインテリ家庭の多い町です。
両親揃って医者だという兄妹もいましたが、その家でも、ジャンクフード・シャワーは同じでした。

大人の世界でも、「食事においでよ!」と友人宅に呼ばれて行ってみたら料理が一品だけだったり、
ある社交クラブのランチ・ミーティングで出されたメニューが、サラダ一皿だったりしました。

思い起せば、70年代に初めてアメリカに行ったときにも、ホストファミリーが
「今日の夕食はレストランへ行こう!」と連れて行ってくれた店はマクドナルドでした。

一昔前の世代(ベトナム戦争以前?)の主婦には、家庭料理バリバリの人も結構いたようですが、
私と同じ1960年代生まれあたりになると「アタシ料理はしないの」と言い切る専業主婦も結構います。

桐島洋子さんの「淋しいアメリカ人」という1975年発行の古~い本にも、経験した時代こそ違いますが、
私が見たのとそっくりの内容が分析つきで詳しく述べられていますので、よろしければご参照ください。

そこではすでに、「普通の主婦」と「料理という趣味を持つ主婦」が分けて論じられています。

私が見た1990年代後半~の時代に戻って思い出しますと、

子供のパーティの定番は、パジャマ(お泊り)パーティ、夏ならプールパーティ。
(夏は連日40℃を超える暑い土地だったので、自宅やアパートにプールがあるのは普通でした)。

お泊りの場合でも、ウチみたいに親の手作りパーティなんてのは「クール」じゃなくて、
プロの手品師や派遣エンターティナーを呼ぶのが正しいのです。(息子よ~、恥かかせてごめんね~!)

「家でパーティをするのは準備や後片付けが大変!」というお母さんのために、全てを代行してくれる
Chucke Cheeseという子供用のパーティ・ハウスもあります。

ゲームセンターを貸し切って、トークン(コインみたいなもの)をもたせて遊ばせ放題、も多いです。
ああ~、なんだか、書いているうちに背筋が寒くなってくるような甘やかしぶりでした。

2006年の今頃は、お互いの家にすら行かずに「ネット・チャット・パーティ」なんてやってたりして・・・
ニンテンドー・パーティの類は絶対やってるはずです。(←二人ずつしか遊べないのでは?)

子育てに限らず、前述の桐島さんの著書には、物質的な豊かさや便利さを求めるのが度を超して
おかしくなってしまったアメリカ人一般大衆の姿が詳しく描かれています。

遅れること30年、この頃では日本にもよく似た感じの人々をちょくちょく見かけるのですが・・・

あ。かく言う私も昨日の夕食、夫がいないのをよいことに子供達を連れてKFCに行ってしまいました。

しまったぁぁぁぁ!