ここは私が・・・韓国編
ゴールドカードでワリカンにする人々の対極をなしていたのが、韓国の友人達です。
彼らは支払わせてくれません。絶対に・・・
友人のヤンさんは、知り合った当時は韓国最大手電子メーカーの欧州営業統括課長でしたが、
私達夫婦が韓国旅行に行くと知らせると、即、便箋5枚分の完璧な旅行プランを送ってくれました。
私達夫婦が韓国旅行に行くと知らせると、即、便箋5枚分の完璧な旅行プランを送ってくれました。
ところが私達は、たまたま船で知り合った別の韓国人の車に乗せてもらうことになってしまい、
ヤンさんが勧めてくれた慶州(京都のような観光地)とは正反対の方角へ出発してしまったのです。
ヤンさんが勧めてくれた慶州(京都のような観光地)とは正反対の方角へ出発してしまったのです。
出発早々の裏切りです(その後も私の放浪癖により、数々の裏切りが続きます・・・)。
しかしヤンさんは、勝手な行動をとり途中で食中毒に倒れて半死状態でソウルに到着した私達に
頭を抱えながらも、会社のある平日のはずなのに、ほぼ一日中つききりで面倒を見てくれました。
頭を抱えながらも、会社のある平日のはずなのに、ほぼ一日中つききりで面倒を見てくれました。
食べ物や土産物まで全部買ってきてくれて・・・
韓国人は、自分の地元に来た客には徹底的に親切にするそうです。それが誇りなのだそうです。
予め韓国通の友人からそう聞いていたので、ここは甘えてお世話になってしまいました。
予め韓国通の友人からそう聞いていたので、ここは甘えてお世話になってしまいました。
ヤンさんは英語ペラペラですが、パリのレストランで例の「フランス語にしか返事しません!」ウェイトレスに意地悪されていたことがあり、それを助けてあげたのがきっかけで知り合いになりました。
そのとき私を韓国人と思い込んで親しく話しかけてしまったため、後に引けなくなったようです(笑)。
(私は容貌から韓国人と間違われやすく、「日本人です」という韓国語だけはスラスラ喋れるのです。
それでも彼らは「ではキョッポ(在日)か?」と諦めずに追及してきますが・・・)。
それでも彼らは「ではキョッポ(在日)か?」と諦めずに追及してきますが・・・)。
ヤンさんは個人的には日本嫌いとはいえ国際的な視野を持った人なので、その頃多かった大韓航空の日本人客差別に対しては、わざわざ抗議の手紙を書いて航空会社に送ってくれたりもしました。
心の熱い人で、ソウル乗り換えの便でどこそこへ行くなんて話をちょっと手紙に書こうものなら、
「どうして僕に会いに来ないんだ?友達じゃないのか!?」とすごい剣幕の電話が・・・。
「どうして僕に会いに来ないんだ?友達じゃないのか!?」とすごい剣幕の電話が・・・。
実際、たった4時間くらいの乗り換え時間でも、会社をサボって空港から連れ出しに来てくれました。
コーヒーを飲んでいたら軍事訓練が始まってビルに缶詰にされ「搭乗時間が!」とあせりましたが。
コーヒーを飲んでいたら軍事訓練が始まってビルに缶詰にされ「搭乗時間が!」とあせりましたが。
10年程の付き合いの後、こちらも引越しが続き、ヤンさんもヘッドハントされてロシアに転職し、
いつの間にかお互いの住所がわからなくなって連絡がとれなくなってしまいました。
いつの間にかお互いの住所がわからなくなって連絡がとれなくなってしまいました。
いつかきっと探し出してまた会いたい、そしてできることなら恩返しをしたい!!と思っています。
一人暮らしだというので我が家の夕食に招待すると、その翌週にはお返しの招待が来て、
留学生アパートの狭い自室で、急いで覚えたという韓国料理をふるまってくれました。
(当時、韓国では男子厨房に入らずで、料理なんてしてなかったはずです)。
留学生アパートの狭い自室で、急いで覚えたという韓国料理をふるまってくれました。
(当時、韓国では男子厨房に入らずで、料理なんてしてなかったはずです)。
熱血行動派のヤンさんとは異なり、超エリートなのにとても穏やかでゆったりした優しい人でした。
(ヤンさんは兵役で特殊工作部隊にいたそうですが、カンさんは理系なので兵役免除されてました)。
(ヤンさんは兵役で特殊工作部隊にいたそうですが、カンさんは理系なので兵役免除されてました)。
植民地時代を経験した地方のお年寄りとも沢山話をしましたが(といっても半分は筆談ですが)、
「日本人の親友がいる」とか「いつか日本に行くために貯蓄をしている」なんて話をよく聞きました。
「日本人の親友がいる」とか「いつか日本に行くために貯蓄をしている」なんて話をよく聞きました。
お互いをよく知っている人達には、世間で言われているような悪感情はないと思います。
(もちろん強制連行などの憂目に会われた方々はそうはいかないでしょうが・・・)
(もちろん強制連行などの憂目に会われた方々はそうはいかないでしょうが・・・)
あちらでも反日感情を煽るようなネット活動がとられていることは、とても遺憾です。
彼の地では、彼らは私達の「同朋」以外の何者でもないことがよくわかります。
習慣や考え方の違いから、正直「困ったな~(苦笑)」と思うことはしょっちゅうですが、
憎悪のような感情が起こることはありえないですし、そんな必要も全くありません。
憎悪のような感情が起こることはありえないですし、そんな必要も全くありません。