アメリカ独立記念日に寄せて

7月4日(現地時間で本日)はアメリカ合衆国独立記念日(=建国記念日)。
全米各地で花火をあげて盛り上がり、お祝いをする日です。
中には嬉しさのあまりピストルをぶっ放す人も!?

カリフォルニアでは、個人が花火をすることは禁止されています。線香花火もダメ。
「花火がダメなら・・・」ということで空に向けて銃をぶっ放すのだそうです。
私の知り合いの中にも、7月4日の流れ弾に撃たれて怪我をした人がいます。
(花火より銃の規制が先だろう・・・)

全財産を慈善に寄付する思慮深い大富豪や世界をリードする研究者がいる一方で、
信じられないようなおバカさんも沢山いるのがアメリカなんですね。

秋の感謝祭、冬のクリスマス、春のイースターも国をあげてのイベントですが、
特にこの独立記念日は、アメリカ人の愛国心がもっとも高揚する日のようです。

Doodlin'一家も、地元の皆様に習い、近くの公園までこの花火見物に出かけたことがあります。
世界最大の大阪PL花火を見慣れている目にはショボイ(失礼!)打ち上げ花火でしたが、
みな「ウォォォーッ!」と盛り上がって空を見上げていました。

でも博士論文提出のための資格試験(3時間の口頭試問!)を目前に控えていたウチの主人だけは、
花火の光の下、ノートを出してわき目も振らずに勉強していました。(←結構いい度胸)

ココにも私自身の失敗談を書きましたが、アメリカ人の愛国心をおちょくってはいけません。

民族も宗教も言葉もバラバラな国なので、政治的配慮から意図的に煽られている感はありますが、
あの個人主義的な国民性の中にも驚くほど見事に「愛国心」が浸透しています。
(I am soooo proud of being an American! が彼らの口癖です)

「私達の国は奴隷制度を廃止した素晴らしい国です!」と小学校の頃から徹底し教育されるらしいのです。
(「奴隷制度をやってたのはどこの国よ~?」なんてツッコミは間違ってもしてはいけません)。

G.W.ブッシュ(Global Warming Bush?)の演説を聞くと「アメリカ人って頭悪そうやな~」と思う人も多いでしょうし、強気で様々な政治的圧力をかけてくる米国官僚達の姿を見ると「イヤな奴らやな~」と思う人も多いと思います。
私もそう思います。

でも、たとえ自分や身内が損をすることがわかっていても「正しい」と信ずることを積極的に実践しようとする人達が大勢いることも、アメリカの特徴です。「正しい」の判断が合っているか間違っているかは別としても、この正義感・倫理観には、日本人も学ぶべきだと思います。

お金ばかりかけたドタバタ・ハリウッド映画にはもうウンザリですが、もう一方で、
「ああ、この国にはまだ『良心』が息づいているのだな~」と感じさせてくれる真面目な作品も多いです。

どちらもアメリカの本当の顔だと思います。