お仕事の「リアル」とは?

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先日行ったキッザニアは、「リアルなお仕事体験」とありましたが、「リアル」の内容には、やや疑問が残りました。

まず、運転免許試験は、全員が一発合格したそうです。そんなことって、大人の社会にはあるでしょうか?

またうちの娘は「テレビ大阪」に出演させてもらって楽しかったと言っていましたが、現実にはオーディションの容姿チェックで引っかかる可能性が高いことを教えるべきでしょう。

医師・看護師等、医療関係パビリオンで体験を希望する子供達には、まずは国家試験の勉強をさせる。それから全員を就寝させ、それをたたき起こして仕事をさせるくらいでないと、現実とは言えませんね。「患者さん」に告知をしてみたり、「遺族」に向かって「いたりませんで・・・」と頭を下げる練習も必要ですし、ミスをした子供は訴訟を起こされるような綿密なプログラムも望まれます。

「科学研究所」なら「あなたは将来博士号を取るつもりでちゃんと勉強していますか?」と問い、もしも「NO」の子供がいたら、「ではキミは他の子のお手伝いだけね」と人員をふりわけまょう。

キッザニアにはありませんでしたが、「芸人」とか「建築家」のパビリオンを作るとしたら、実際の仕事なんて20年早いのですから、木賃アパートでの下積み貧乏生活体験から始めさせたいものです。

クリエイター関係のお仕事体験の場に「クライアント」が用意されていないのも気になりました。本気でやりたいなら、スポンサーを喜ばせる練習から始めましょう。

もちろん、パン屋さんのパビリオンなどは、朝4時までで入場を締め切りにすべきです。甲子園にはケーキ屋さんはありませんでしたが、もし作るなら、飾りつけではなく、メレンゲ泡立てから。

「広告代理店」や「出版社」等のパビリオンへの入場には、競争率1000倍くらいの入社試験を課すか、さもなくば「お父さんかお母さんが企業経営者であること」等の条件をつけるのが現実的ってものでしょう。

「政治家」をやってみたい子供にも、親御さんと一緒に面接にきていただきましょう。あ、その際は、親御さんの履歴書と前年度の確定申告書も忘れずに。

職業紹介所もありましたが、いくら子供でも、自分の住所氏名くらいはちゃんと自分で書かせましょう。それから、まさかとは思いますが、住所が無い子は登録できないことも、ちゃんと教えておきましょう。

スポーツ選手希望の子供は、まず怪我をするところから体験・・・と言ったらやりすぎですか。

キッザニアは一応、15歳までの児童生徒が遊べることになっているようですが、中学生になってまだこんな「おままごと」で遊んでいる人がいるとしたら、結構心配ですね。

何年か前に出版された「13歳のハローワーク」には、かなり現実に近い形で各種職業が紹介されていました。まさか最近の13歳の人達は、あの本の内容も理解できないほど幼稚化しているのでしょうか???

残念ながら3月末をもって潰れてしまう「わたしの仕事館」のほうは、経営は下手だったようですが、伝統工芸や伝統技能等も体験もできるので、あちらのほうがまだ教育的にはマシだったかもしれません。

同じ「大工さん」の仕事を教えるにしても、ハウスメーカーさんやゼネコンさんがスポンサーでは、プレハブの組み立てしか教えてもらえませんものね^^;

子供達にはあくまでも「夢」を与えるべきなのか、厳しい現実をきちんと教えておくべきなのか…皆さんは、どう思われますか?

(上の写真は、もちろんキッザニアではありません。中国で見かけたのですが、何のお仕事の人達なのでしょう・・・?)