東大入試至高の国語「第二問」

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残念ながらこの「第二問」は1999年で廃止されてしまったそうですから、受験生のための参考書ではありません。一般人向けの教養読み物として、ワクワクするくらい面白いのです。

赤本(大学別入試過去問題解説書)や、齋藤孝の解説本等がいかに底が浅いかということを「文芸批評という分野は何でもありなので…」と遠慮しつつも、鮮やかに証明してくれています。そういう意味では受験生の皆さんも、赤本で勉強するまえに一読しておいて損はないかもしれません。

まず真っ先に取り上げているのは、1985年の第二問(写真)。金子みすゞの「積もった雪」「という二編の詩を読み、そこに共通する作者の見方や感じ方を分析し、160~200字で感想を書くという問題です。赤本の解答や齋藤の解説に共通しているキーワードは「弱者への同情」「声無きものの声を聞く」…等。「エリートへの問いかけ」とまで述べてしまっているそうです。それらの原著は読んでいませんが、もし本当だとしたら、ちょっと恥ずかしいですね^^;

出題者(東大教授、但し当時の)ともなると、当然、そんな薄っぺらな思考はしていません。これ以上はネタバレになりますので、より正解に近い解答を知りたい方はご自分で読んでみて下さい。

ちなみにウチの馬鹿息子(大学受験生)にこの本を見せてみたところ、「『至高(シコウ)』って何?」と来たもんだ。

ダーメだこりゃ。