シュワちゃん知事

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先日カリフォルニアのDMV(運輸局+免許試験場)でもらった運転ハンドブックの冒頭を飾っていた。シュワちゃんからのメッセージです。あらすじはだいたいこんな感じ---

「親愛なるカリフォルニア州民の皆様へ

ドライバーの皆様にとって今年は、特に安全と利便性を満喫できる素晴らしい年となるでしょう。

州政府は、DMVにおける諸手続きをスムーズに行っていただけるようたゆまぬ努力をしております。たとえば運転免許や自動車登録の更新といった手続きも、長い列に並ぶ(in-line)のではなく、ネット上で手軽に行える(on-line)、というようにサービスを刷新いたしました。

(注:DMVと郵便局は、長い間「長蛇の列」の代名詞でした)

また公道に於ける不法なカーレースに対する罰則強化など、条例の改正にも努めてまいりました。

(注:シュワちゃ~ん、映画でカーチェイスしてなかったっけ~?・・・笑)

私は知事就任以来、常にドライバーの皆様の味方であり続けてまいりました。自動車税の減税や道路網の整備など、今後も引き続き努力をしてまいる所存でございます。

(中略)

あなたの安全を願って
アーノルド・シュワルツェネッガー

(引用、ここまで)

高速道路も公共交通も十分に整備されているカリフォルニア州ですら、自動車税をカットしたり新しい道路作ったりしないと票が集まらないようですね。先日の出張の際も、ガソリン価格は6年前の4倍近くに上がっていてギョッとしましたが、それでもやっぱり利便性の誘惑に負けてレンタカーしてしまいました。あそこへ行くと、CO2最大排出国であることはついつい忘れてしまいます。ごめんなさ~い >o<

日本でも今、ガソリン税のことで大騒ぎですね。私は運転大好きでお金にケチですが、ガソリンと自動車だけはもっと高くなってもいいと思ってます。運輸業や製造業の方々、また過疎地等で切実にお困りの方々には本当にお気の毒で申し訳ないのですが、必要ないのに都市部で車に乗る人とか、アイドリングしながら長時間停車してる人がまだまだ多いから。

アメリカはあまりにも広大な国で人口密度が低いので、陸路の公共交通は採算が取れないのです。だから公共交通は全く無いか、あってもとても不便で、車が無いと本当に暮らせない町がほとんどです。そんなわけで、クレジットに汚点のある人でも自動車ローンだけは組ませてもらえますし、走っていることが信じられないボロ車でも、車検は通してくれます。なんと、古すぎる車は車検を免除されます。理由は、通るわけないから。数百キロの距離をぶっ飛ばして通勤するのが日常生活ですから、大型車や高速道路が必要です。買物をしても配達をしてくれないのが普通ですから、トラックやバンも必要になってきます。

でも日本、特に都市部では、国土的にも社会的にも車や高速道路が絶対に必要とは言えないはず。ましてや、この狭い国でSUVや3ナンバーのバカデカイ車に乗る必要がどこにあるのでしょう???

日本同様に狭い国の多いのヨーロッパでは、ガソリンは昔から重税で、今の日本よりずっと高かった。燃料一般に高いところを見ると、昔からエコもしくは資源節約の観点があったのではないでしょうか。車も目が飛び出るほど高い。最近はよく知らないですけど、1千万円とかそういう単位だったはず。シンガポールでも、公共交通を利用してもらうためにわざと車に重税を課していると聞きました。

FIAT本社が牛耳っていたため30年以上も地下鉄計画がストップしていたイタリアのトリノですら、冬季オリンピックを機会についに地下鉄が開通したと聞きました。でも自動車都市だった頃のトリノですら、旧市街地への車の乗り入れはナンバーで制限されていたし、皆が乗っている車もUnoとかPandaとかAutobianchiといった超小型車が主流でした。(17年前の話)。

ちなみに、シュワちゃん共和党 (Republican)。