理系か文系か?(受験編)

某私大の入試担当の先生方とお話しする機会がありました。最近は理系の高校生が激減しているのだそうです。まあ、「私立文系」がラクな選択であることは、今も昔も変わりませんが、ゆとり教育で加速しているのでしょうかね。

つい先日も、「数学や理科に自信が無いからという理由だけで安易に文系だと思うな。哲学や歴史や古典なんかが理解できてから初めて文系を名乗りなさい」と息子に言ったばかりです。(自分も高校時代は「迷わず私立文系」な人だったので、言いながら自分の耳が痛ぇ~)

その先生方の学部も、土木・建築系の科目が多いにもかかわらず、文系扱いなんだそうです。「理系」を名乗ると志願者が減ってしまうらしんです。ひょぇ~。理系にすると実験などの設備も整えなければなりませんし、すると学費も上がってますます人気がなくなるのだとか。

でも親の立場としては、どっちにしろ毎年ン十万円もの学費を払わされるなら、実験・製作または実技系の学校へ行くのがお値打ちな気がするがな。純粋文系科目は独学できるような気がするんです。(文系の方々の反論をお待ちしておりま~す)

同じ中・高校教員業界でも、社会科は余っているが、理科は不足気味らしいですから、そんなことから推測しても、不況に左右されない就職を考えるなら理系が手堅いんじゃないでしょうか。それに今時はAO入試とやらで、難解な数学や理科の試験を受けなくても理系学部に入れるんでしょ?夢のような話じゃありませんか!

私が20歳くらいの頃(1980年代中頃)は空前の「理系ブーム」でした。特に機会均等法前の世代には、「女子が手に職つけるなら理系」という考え方も流布していましたし、実際、文学部卒の人たちですら、大量にSEとして採用されたりもしていました。それで、流行に敏感だった当時の私は、自分の能力・適正も考えず、理転を考えてしまったのです。数学も理科も苦手で、実験も大嫌い、料理するときでも計量したことないような人が~!

「理⇒文」は比較的容易ですが、「文⇒理」への転向は事例がほとんどありませんよね。私も、20年以上経った今だに達成できてないし・・・^^;

苦難の道のりはまだまだ続きます。