それでも私は壁を塗る

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左官屋が来ると現場が汚れる」と湿式工法が嫌われ、「取り付けるだけ」のサイディングやユニットバス、そして半乾式ともいえるクロス壁が普及しました。

確かに左官工やタイル工などの湿式工法は大変です!作業のみならず、準備や後片付けにも時間がかかります。一度練ったら時間内に塗りきらねばならないので、作業の段取りにも融通が利きません。

テープやシートでの養生するのも面倒です。このような柱表しの真壁だと更に気を使います。そして壁塗りはタイミングと呼吸が勝負。でもこれって、結構ハマりますよね!

「俺にもやらせてよ」と施主も手伝い志願。そしてちょっと塗って疲れたら去って行きます。(笑)

今回は、合板の上に珪藻土を塗っています。以前から愛用している純度の高い珪藻土、エコクイーンです。

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今までは石膏ボードやビニールクロスの上に練り済みペースト状のDIY製品を塗っていたのですが、(設計単価1470円/平米、2mm厚の場合)、今回は合板下地ということで、業務用の下塗り材+仕上げ材を、粉で購入しました。(設計単価1216円/平米、下塗1mm+仕上2mm厚の場合)。実際には業者価格で購入し、標準より厚塗りするので、6畳間、壁面積10.46平米で、1万円強の材料費でした。

袋(25kg)の重さと粉塵の扱いには参りましたが、練り混ぜること自体は意外に簡単でした。清水に粉を入れながら固さを調節します。強アルカリ性なので肌に触れないように注意。私はこのセメント用ミキサーを使いましたが、台所の泡だて器等でも十分に使えそうです。

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左はお勧めの「薄い!軽い!」ステンレス鏝。柔らかくしなるので、抜群の使い勝手です。尖った端と四角い端を場所によって使い分けます。何より、錆びないので手入れがカンタンです。右は古いモルタル用木ゴテ、受け板にしています。

遮音シート上の施工については、せっかちな私はメーカー回答が待てず、我家で実験してしまいました!
今回のこの部屋には、以下の3タイプが混在しています。

  ・遮音シート(エンボス面)+水溶性シーラー+下塗1回
  ・遮音シート(不織布面)+水溶性シーラー+下塗1回
  ・針葉樹構造合板+水溶性シーラー+下塗2回

合板のアクを完全に封じるのに、下塗りが2回必要でした。結果がどう出るかは、またのお楽しみ・・・

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遮音シートは通常はタッカー止めですが、今回は塗壁の下地なので、動かないように糊で全面接着。1mm厚の重量シートを真壁に隙間なく貼るのは一苦労でした。だって、古家の柱って直角じゃないし~!