趣味の両立は難しい

いろいろな趣味を持つのは良いことですが、中には両立がとても難しい組み合わせがあります。DIY、特に荒々しい仕事とクラシック音楽、などもそのひとつでしょう。

実は私は声楽を習っています。(イメージが狂うとよく言われますが、短大で専攻していた過去もあるんです)。声楽は「ロココ調のインテリアの洋館に住む優雅な奥様」がする趣味と思われるかもしれませんが、そうでない場合もある、ということです。我が家は絶対に近所の人達から「ヘンな家」と思われているにちがいないです。朝、フォーレのフランス歌曲が流れ始めたかと思うと、追いかけるようにガガガガッと電気鋸の音。

プロの声楽家の方々は、荒々しい仕事はもちろん、外に出ることも避けてひたすら喉を守ります。冬場の現場はもちろんのこと、設計につきものの「徹夜」なども論外です。乾燥や埃なども大敵で、皆さん家中に加湿器や空気清浄器を置いていらっしゃいます。私の先生も近々お宅をリフォームされるそうで、もちろん業者に養生しながらやってもらうのですが、「埃がたつのではないかしら」と大変心配されています。

「ご自分でしはる方はもっと大変でしょうけれどね…」などとわけのわからない心配までされて。(そんな生徒はひとりしか知りません)

肌を出すドレスを着ることもあるので、夏場の日焼けや身体のシミ・ソバカスもタブーです。昔ステージに立っていた頃の私は、サテンのロング手袋がトレードマークでしたが、それも実は土の詰まった爪を隠すため。(昼間は現場で穴掘りなどをしていたDIVA…)

何よりも難しいのは頭の切り替えです。

今度、サティの歌曲の練習することになり、楽譜を見ていたときのことです。♪ミソレードーミシーラ・・・♪ ん? なんだか妙に聞き覚えあるけど…? ああーっ、コーナンの保留メロディだー!!!

全国共通かわかりませんが、コーナンPRO羽曳野店と平野店はなぜかこれ、Erik Satieの'Je tu Veux'です