テレビ嫌い(スカパー疲れ)

これを言うとせっかくのお友達を敵に回してしまうのが怖いのですが、私は最近のテレビが嫌いです。
高額化するハード、分裂する記録フォーマット、膨大なチャンネル数のすべてに恐れを抱いています。

私は毎朝のニュースと、週に一度程度の好きなドラマ、たまに特集番組くらいが見られれば十分なんです。
それも13インチで結構。

BSで良さそうな番組やってるな~と思いますが、月々何千円も余計に払う気になれず、つけていません。
BSができて以来、一般チャンネルでまともな番組をやらなくなってしまったので、恨みこそあれ、です。
(それでもNHKの受信料は毎月ちゃんと支払ってますけどね)。

デジタルもハイビジョンも大画面も必要ないし、ましてやホームシアターなんて全然要らないです。
それよりは、気が向いたときに映画館に行く自由と往復の交通費、それに1000円があればいいです。
(↑「映画の日」にしか行かないものだから、映画は1000円だと思い込んでいる人)。

アメリカでは、電波の来ないアパートに住んでいたのでしかたなくケーブルTVを契約していましたが、
チャンネル数ばかりやたら多いことと、質の低いケーブル専用番組のタレ流しに閉口していました。

その私が、なんと自宅に「スカイパーフェクTV」をつけたのです。
ここでしか放映されない、世界バスケ選手権(全試合)のせいです。

コービー・ブライアントが米代表に出るというから、自分の美学に反してまで2940円、月々410円+チューナーレンタル料315円を支払う決意をしたのに、結局は怪我で出場辞退、詐欺に合ったような気分です。
(はっきり言って、NBAに比べたらつまらない試合ばかり、特に日本のチームは目も当てられません)。

1年間は解約できないので、合計10640円也をドブに捨てた上に、パラボラアンテナを掲げてご近所に恥をさらし続けなければなりません。(私は、あの皿を家につけているのがとても恥ずかしいのです)。

しかも、この10640円では基本チャンネル(TVショッピング程度)しか見られません。
見たい映画チャンネル等を契約していったらあっという間に月々5千円~の契約料になってしまいます。

理解できないのは、これだけ高い有料チャンネルなのに企業CMが入ることです(NHKもCM多いけど!)
楽しみにしていた懐かしいFOXの番組も、日本語吹き替えですっかり台無し!

映画や天気予報等も、好きな時間に好きなものを選んで見られるのかと思ったら、違うのですね。
膨大な数のチャンネルから見たい映画の日時を見つけ出して録画予約してる暇なんか無いですよ。
レンタルでDVDを借りてくるほうがずっと安くて簡単だということがわかりました。

天気予報や交通情報等も、インターネットで必要な地域だけ見たほうがはるかに速いし・・・

しかもスカパーの番組ガイド誌には、アダルトチャンネルがしっかり写真入りで全部入ってるんですよ!
こんなもの子供のいる家に転がしておけるわけないでしょ!という下品な雑誌です(しかも有料)。

NBA(米プロ・バスケ)だけはスカパーでしか見られないのでしかたないかと思ったのですが、
これがなんと人の足元を見て「年間18000円」もするのですよ。

冬しかやらないスポーツなのに、月極め契約や試合毎の有料視聴は不可で、年間契約のみ。
本場のアメリカでだって、シーズンパスを買うのはお金持ちだけなのに・・・

もうひとつ笑ったのが、「日本伝統文化・桜チャンネル」。
茶道や邦楽等が見られるのかと期待して見たら、なんと「今日の自衛隊」みたいな番組ばっかり!
「伝統文化」ってこういう使い方もあるのねって大変勉強になりました(ビックリした~汗)

やっぱり「どうしても必要なもの」以外は買ったり契約したりしないことですね(反省)。

「テレビ見ると馬鹿がうつりそうだから」と、居間で家族揃って本を読んでいる家庭の記事が雑誌に出ていましたが、昨今の民放のバラエティ番組等を見るにつけ、理解できるような気がします。

ヨーロッパでは、テレビは見せびらかすものではなく、キャビネットの中にしまっておくのが普通です。
テレビを居間に堂々と置いていると、教養のない家庭と思われてしまいます。

アメリカでも、アパートに不釣合いな大画面のテレビや大音量の巨大スピーカーは、
「教育程度の低い若者」や「技能を持たない労働者世帯」等を示唆する小道具(大道具?)
(同様に、むやみに大きなセダンは「貧乏人」、SUVやミニバンは「田舎者」の象徴でした)。

しかし私の周りでも、お金も家もないのに大きなテレビを購入する人がどんどん増えて心配しています。
明日の生活も心配なフリーターの若者まで「フルスペックハイビジョン液晶」を欲しがっています。
いったいそれを買って何を見たいでしょうか?

アメリカのバンド仲間(ラテン系移民、超貧乏)の家で、超大型テレビがあったのでつけてみたら、
画面の左半分しか映りませんでした。こんなの見てどうすんのよ~(爆笑)。

私の父も、壊れたテレビをいつまでも買い換えようとしません。
旅行のついでにおじいちゃんの家に立ち寄ってきた息子の報告によると、
「たま~に何か映ったらそれを見るんだよ」という状態だったそうです(笑)。

特に白と黒の映像が映ると画面が乱れて消えてしまうそうです。
いつも囲碁番組を楽しみにしていた人なのに・・・(涙)。

「テレビくらい何千円かで買えるんだから、さっさと買い換えたらいいのに」と言ってきましたが、
聞きたくないニュースばかりの昨今、「たまに映ったものを見るくらいで十分」という考えも理解できるようになりつつあるDoodlin'です。