国際化の壁:ネット検索編 for アムステルダム

18年も会ってなくて、でもいつも思い出しているアムステルダム在住の友達がいました。連絡先がわからなくなり、ネットでたまに検索してみましたが何も引っかかりません。先日、帰国便を待つわずかな時間に、共通の古い友人からその人の連絡先を聞き出し、一か八か電話してみました。

イメージ 1

すると運良く家にいてくれて、私が何という道にいるのかを告げると、「その道をそのまま真っ直ぐ歩いて来て!」と、10分後には路上で感激の再会ができたのです。いつの間にかお互いに白髪まじりになっていることは横に置いておいて…名前をネットでさんざん検索して捜したのに見つけらなかった話をすると、「それは変だな。どんなサーチエンジンでも、50サイトくらいはすぐに出てくるはずだよ。」

18年前には芸術的プータローだった彼も、今では自分のコンサルタント会社を立ち上げていました。ビジネス書を数ヶ国語で数十冊出版しており、ベストセラーまであるというのです。言われた通りにGoogle英語版で検索してみると、出るわ出るわ…見つからなかったのが嘘みたい。なんと、日本のアマゾンの洋書コーナーですら彼の本が買えるじゃないですか!

イメージ 2

私は今まで全く知りませんでした。たとえ外国語の正しい綴りを入力して検索しても、日本語版のGoogleだと、日本の読者に読まれていないようなサイトは出てこないのですね。私達はいったいどのくらい、国際的な情報を見失っているのでしょうか。でもPCに入ってるのが日本語システムだとデフォルトで日本語版Googleになっちゃうもんね~^^;

イメージ 3

聞けば、彼は異文化コミュニケーションのコンサルタントになったのだそうです。彼は私にバックパッキングのしかたを教えてくれた師匠の一人ですし、7ヶ国語に堪能なんです。仕事の名刺に「博士」がないとみっともないから、もうすぐ大学院の通信教育を始めるのだとか。元々「似た者」感はあったんですが、40代半ばにしてお悩みまで同じとは^^;

「大学はケチだからね。商業ベースでやったほうがいいよ。次は協力して日本をカバーしようよ。」なんて、いつのまにか共同執筆の話まで持ち上がり…

「君とビジネスの話をしてるなんて変だよね~」と何度も言い訳のように苦笑しつつ、どうしても仕事の話ばかりになってしまうのが、やはり少しはお互い大人になった証拠なんでしょうか。

「もうレゲエの格好はしてないの?」なんて、自分でも忘れてしまったような昔の話を持ち出されて、18年前が遠いような近いような、同じ人と話しているようないないような、不思議な1時間でした。

イメージ 4

しかしそれにしてもショックです。自分が日本語ユーザーだったばかりに、こんなにも閉ざされた情報の井戸の中にいたなんて!!!