講演の名手・福岡先生

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生物と無生物のあいだ』の著者、福岡伸一先生の講演会に行って来ました。さすがにベストセラー作家だけあって、座席は宣伝するなり満席でした。もしお金取ってれば『即日完売』ってやつですね。福岡先生、文章も上手いけど、講演も上手い!

まずはルネサンス時代の切り離された2枚の絵画の謎解きでググーッと聴衆を引き寄せ、生命科学におけるものの見方を、しっかり一般大衆に納得させてしまいました。あ、私も当然『一般大衆』の一人なんですが ^^; 学内の人だけでなく、近所のご隠居みたいな方達も多数来られてました。さすがは『開かれた大学』ですね~。知的老後を過ごすならやっぱり京都ですね~。

で、聴衆の予備教育が済んだところで、本題はやっぱり狂牛病の話でした。福岡先生、本気でこの問題に警鐘鳴らしたいから、一匹狼になっても本書いて頑張ってるんだろな。『プリオン説は本当か?』も流し読みしていたので、だいたいの内容は知っていたのですが、対数グラフのトリック(?)は、何度聞いてもやっぱりミステリー並みに面白い。しかし何より、危険飼料を自国では禁止しながら国外に輸出した英国政府に改めて怒りが湧きました。米政府も、危ない血液製剤を日本に売ってくれましたけど、やっぱり米英は『鬼畜』なのか・・・?

まあそれにしても、こんな魅力的な先生をみすみす手放した京大も、残念でしたね。