日曜日のシンポジウムは憂鬱

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ボスの従姉妹が遊びにくると言うから、本当は出かけたかった用事をやめて待ってた。京都で本日13時から、以前にここでも紹介した「専門職倫理と大学教育」のシンポジウムだ。しかし、「日曜日だけど、行ってもいいかな…」と聞いたとき主人が良い顔しなかったから半分諦めた。「そんなの聞いてないよ」とか「誰もダメなんて言ってない」と言われるのがお決まりのパターン。

昨夜もチラシを眺めながら「やっぱり行きたいなあ…」と悩んでた。でも来週の土日も出張だし、立て続けに留守はなあ…。そこへ従姉妹訪問の話が持ち上がったので、残りの半分を諦めに入れた。自分一人の力ではとても諦め切れなかったから。そうして家で待ってた13時過ぎ、携帯に「熱により訪問キャンセル」のメールを見つけた。

ええーっ!!!

諦めを入れるのに使っていた理由が消えてしまった。でも今からすぐに出ても京都まで2時間以上かかる。私の尊敬するK先生の講演は、もうとっくに終わっていることだろう。一瞬で京都へワープさせてくれるサービスがあるなら100万円支払ってもいい。100万円とは言わないまでも、3000円払って近畿道を飛ばしたいが、車は主人が乗って出ている。(その訪問予定だった従姉妹をお迎えに!)

財布だけ掴み、化粧もせずにサンダルを突っ掛けて家を飛び出したはいいが、駅までダッシュしたところで近鉄南大阪線各駅停車は10分に一本しか来ない。大人でなかったら、電車の中で大声で泣きたいよ、本当に。いつも中途半端に遠慮して後悔ばかりしている自分に…。でもこのまま嘆きながら誰も来ない家にいたら発狂しそうだから、せめて後半のパネルディスカッションだけでも聞いてこよう。

ある女性建築士さんは岡山からわざわざ日帰りで東本願寺の修復を見学に来られたらしい。ご苦労なことだが、その見学から得られる経験は、おそらくお金や時間には代えられない。無難に安上がりに暮らすことは楽だが、人生の密度は半分になる。文化のないところに安住していると、老け込むのもボケるのも早い。

だから私は往復5時間と交通費2000円を使って、たった1時間の話を聞きに行くことにした。田舎に住んでいると結局高くつくと誰かが言ってたけど、私の場合はかなり真実だ。それに今日はやっぱり何を置いても出かけるべきだった。なんたって、自分が長年大切に考えてきた、「専門職倫理と大学教育」なんだから。